定期借地権と定期借家権の定借ナビ
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定借連合/法人格取得に意欲/資格の全国化などを考慮
(週刊住宅online掲載号:2006年04月03日号)

全国定期借地借家推進機構連合会(塩見宙会長)は3月28日に2005年度理事会ならびに総会を開催し、2006年度の事業計画を策定した。なかでも定借アドバイザー資格試験の全国化や資金管理などを考慮し、同連合会の法人格取得について各方面への働きかけを行うことに意欲を見せた。
 塩見会長は総会のあいさつで「行政も予算の問題があるだろうが、ぜひNPO法人格を取得したい。また今後、行政には定期借家制度の見直しに期待したい」と語った。
 また定借アドバイザー資格試験の内容を全国で統一するとともに、セミナー資料や講座の統一化についても早急に実現したいとしている。
 総会では各地の定借機構の年間活動報告がされ、年を追うごとに各地の活動が活発になっていることをうかがわせた。
 ▼長嶺 全国定期借地借家連合会の総会を取材。法人格取得を目指すそうだが、ぜひ頑張って欲しい。ひと頃は多かった定借マンションも最近は少なくなった。収入格差が広がるなど、定借物件は今後ますます必要になるはず。不動産各社も、国民生活の基本である住宅を扱う責務から、もっと定借物件を出して欲しい。
法改正要望決める・一括前払い地代を固定化 全国定借推進機構
【住宅新報:2006年04月04日号】

 全国定期借地借家権推進機構(会長=塩見宙・近畿定期借地借家権推進機構理事長)は3月28日、都内で総会を開いた。
 昨年1月に創設された、地代一括前払い方式の活用を促進するため定期借地権に「賃料増減請求権適用除外条項」を新設することを要望していくことを決めた。
 地代一括前払い方式は、契約期間中の地代を一括して前払いした場合の税務上の取り扱いが明確化されたことにより、その活用促進が期待されていた。しかし、現行規定だと地代を前払い賃料として一括授受しても、その後の経済情勢の変化による賃料増減請求権が行使されると、未経過分については差額を返還しなければならない。
 そのため、「前払い賃料の固定性」という性格が薄れ、当事者双方にとって活用メリットが減殺されてしまう。例えば、一般定期借地権で50年分の地代を一括して払ってくれるならということで地代割引も可能になるところだが、将来一部を返還しなければならなくなるということでは地主も応じにくい。
 また、地代一括前払い方式は、地主のその他所得が多い場合には、毎年50分の1ずつの課税でも税率は最高50%が適用されるためメリットがあまりない。むしろ、権利金として受領し、20%の分離課税を適用した方が有利となる。権利金方式を活用するのであれば、賃借権よりも地上権設定の対価としての権利金の方が借主側の資金調達もしやすい。
 地上権方式では、契約期間中の公租公課から地主が解放されると更に活用が進むとみられることから、100年未満の契約期間であっても、土地の固定資産税などの納税義務者を借主(地上権者)とするように地方税法の改正を要望することも決めた。
「定借こそ『普通の』借家権」 定期借家推進協がシンポ
【住宅新報:2006年03月28日号】

 定期借家推進協議会は3月22日、住宅金融公庫「すまい・るホール」で「定期借家の日記念シンポジウム」を開いた。
 第1部の基調講演会では、トップバッターとして根本匠衆院議員が「定期借家制度改正動向について」と題して講演した。同議員は今国会での審議見通しについて触れ、「法務委員会は提出されている法案が非常に多いため、まずは反対意見がほとんどない事業用借地権の存続期間を50年まで延長させる法案から通したい。その後、定期借家権制度の改正を通す2段階方式にしたい」と述べた。
 定期借家権の改正項目としては(1)普通借家権から定期借家権への切り替えを当事者が合意すれば可能にする(2)定期借家権であることの書面による説明義務を重要事項説明の中に取り込む(3)中途解約権の排除を合意によって可能にする――の3点が予定されている。
 引き続き、八田達夫国際基督教大学教授が「住宅市場と定期借家制度について」と題し講演した。同教授は、ファミリー向けの民間借家が供給されない要因として借家法が大きく影響しているという論拠を明らかにした。
 また、吉田修平弁護士は、「居住用定期借家マニュアルの策定について」をテーマに講演した。
 第2部では、賃貸物件の企画・経営管理の専門家である藤澤雅義氏(アートアベニュー社長、オーナーズ・エージェント社長)が、定期借家の活用事例と共に、同制度を用いることのメリットなどを解説した。
 「定期借家権こそが『普通の』借家権」と語る同氏は、「『不良借家人を退去させたい』『家賃の滞納リスクを回避したい』『立ち退きトラブルを回避したい』など、オーナーが考える普通の思いを実現できるのが定借。逆に言うと、これらを実現できないのが従来の普通借家権」と言及したうえで「入居者にとっても、不良借家人が排除されやすく、入りにくくなる物件に住めることは大きなメリットだ」と双方の利益を強調した。また、同氏が管理している約2,000戸は、99%定期借家契約であることを説明し、「『家賃が下がる』『入居者が納得しないのでは』と誤解しているオーナー、不動産会社は多い。『原則的に再契約する。ただ、信頼関係の破壊があればその限りではない』ということで、継続した入居は普通に認めている。これこそが『普通の』借家権だ」と語った。
 その上で、「リロケーションや数年後の建て替えのみに定借を使うという意識があるが、通常の契約でこそ使うべきだ。オーナーのリスクヘッジを図り、収益を最大化するために不動産会社は存在する。賃貸経営では、定借がそれを実現する最たるものだ」と結んだ。
05年の定期借家1万8千件超に  アットホーム調べ
(週刊住宅online掲載号:2006年03月20日号)

 不動産総合情報サービスのアットホームは、2005年1年間の首都圏の定期借家物件の登録状況をまとめた。
 定借物件数は対前年比7・1%増の1万8428件で、6割弱がマンション。居住用賃貸登録物件に占める定借物件の割合は同2・7%で、割合自体は年々増加の傾向にある。エリア別では東京23区と神奈川県で8割弱を占める。1年間に登録された定借物件の平均像は、賃料13・32万円、面積63・12平方b、契約期間2・9年、礼金1カ月、敷金2カ月。礼金ゼロの物件が同5・5ポイント増えた。
“定期借家・家具付き”独自の賃貸モデル展開/住宅を再利用し価値向上/グッド・コミュニケーション・川畑 重盛社長に聞く
(週刊住宅online掲載号:2006年03月20日号)

マンスリーマンションのポータルサイト運営、マンスリーマンションの企画・運営を手がけるグッド・コミュニケーション(東京都品川区)。日本では馴染みの無い「定期借家の家具付き賃貸住宅」という独自のビジネスモデルで事業展開を図っている。全国の不動産会社180社のマンスリーマンション事業新規参入時のコンサルティングも手がけ、自社の管理物件は約3000室を誇る。川畑重盛社長に話を聞いた。
(聞き手・柳成根記者)

 恵比寿で賃貸仲介業を営んでいた当時、不動産流通のデータベースを作成してファクスやフリーペーパーで配布するサービスを行っていた。その時の経験を生かし不動産のポータルサイト事業をメイン事業として本格的に動き始めたが、その後ITバブルが崩壊。その頃から、インターネットは必ず商売につながると実感できる事業ができないかと模索し、ネットを駆使した定期借家の家具付き賃貸住宅に行き着いた。7年前からこの分野に特化して事業を展開している。
 当時は不動産の有効活用の一環として、高機能で安いファミリー向け分譲マンションが増え、賃貸住宅の空室率が上がり始めていた頃。そこで、長く携わってきた不動産分野でのITビジネスモデルとして、遊休地の活用で収益の上がる一時貸しに着目した。日本では家具付き賃貸と言えば高級賃貸くらいしか無いが、欧米では当たり前の形態。家具が備え付けられていることで住み替え需要にも対応できる。
 第1号物件を月島で展開している「ベター・ステイ」は、一般的な廉価型の「グッド・ステイ」と、高級志向のホテル型「ベスト・ステイ」のいわば「中間」。液晶大型テレビやソファー、テーブルなど、従来型よりグレードの高い家具を揃えて上質感を打ち出し、豊かな生活を求めるニーズに応えた。おかげさまで好評を得ており、札幌をはじめ全ての主要都市で展開する構えだ。
 当社の物件は9割が法人ニーズ。派遣社員や新卒研修者のように一時的に住居が必要な際、100〜200室単位で社宅のように利用している例もある。ニッチな世界だが需要は確実にある。今後も既存住宅の「利用・再利用価値」を追求し、様々な商品をバランスを取りながら展開していきたい。
松本商会 松本伸一郎社長に聞く
(週刊住宅online掲載号:2006年03月13日号)

 埼玉県中南部エリアで戸建て分譲を中心として業務展開中の松本商会(埼玉・富士見市)。若いファミリーとその親夫婦が団らんできるように設計を施した2世帯住宅の提供に力を入れている。分譲する住宅は“ここちよい住まいの創造”“快適な環境づくり”“心あたたまる地域の交流”の3つをテーマに営業活動を行っている。定期借地権付き住宅を活用し、若い世帯でも購入しやすい商品を企画するなど顧客から得られる信頼を重視する松本伸一郎社長に話を聞いた。(山口純記者)

■定期借地権住宅も活用

 ―会社設立時から現在までの経緯を
 「1927年に個人商店として設立した。来年で創業80年を迎える。当時この地で生産されていた“入間ごぼう”の卸業者だった。50年代後半から周辺の宅地化が進み、それに伴い不動産業へ業務転換した。58年に法人となり現在に至っている」
 ―今年度の売り上げ目標は
 「今4月期で20億円を目標としている。年間売上高はここ数年15億〜20億円の間を推移している」
 ―集客方法は
 「自社のHPからと顧客の紹介によるものが半々ぐらい。顧客の紹介が多いことは地元で信頼されている証だと思う」
 ―商品の特徴は
 「当社が分譲する戸建て住宅は2×4工法と在来工法に区分けできるが、いずれもゆとりある空間とデザインの美しさを全面に出している。また住宅を建築する際には地盤の強度を重視し、昔田んぼだった所や勾配のある所など脆弱な土地には利益が見込めても一切物件を建てないようにしている」
 ―現在注力している物件、分譲地等は
 「『坂戸ニューシティーにっさいはなみずきの里』(坂戸市・総戸数50戸)と『第3ふじみ野』(ふじみ野市・総戸数6戸)の2つの分譲地で物件を販売中だ」
 ―それぞれの物件の特徴は
 「『坂戸ニューシティーにっさいはなみずきの里』は東武東上線・北坂戸駅からバスで約10分。住宅はすべて都市機構の『定期借地権分譲住宅』で、顧客は土地を購入しなくても戸建て住宅を購入することができる。『定期借地』とは、一定の契約期間(50年)を定めて土地を顧客に貸す制度のこと。住宅の間取りは4LDKが中心で価格帯が2000万円台前半。購入者は20〜30代前半の若年層が多い。『第3ふじみ野』は東武東上線・ふじみ野駅から徒歩6分で、価格帯は土地つきで7000万円台。主に中高年の富裕層をターゲットにしている」
国交省 安心入居支援ネットワーク
(週刊住宅online掲載号:2006年03月13日号)

国土交通省は、「あんしん賃貸支援事業」に1億5000万円の予算を計上し、住宅弱者の安定入居を目指す。住宅セーフティネットの機能向上の一環として取り組むもの。これまで補助等がなかった民間賃貸住宅が対象。業界4団体、地方公共団体との協力で(財)高齢者住宅財団(立石真理事長)に弱者入居の登録賃貸住宅のデータベースを構築する。NPOやボランティア団体の協力により家主の安心感を高める。データベースを含めた「あんしん入居支援ネットワーク」は今秋の稼働を目指す。

■住宅弱者の安定入居へ

 「あんしん入居支援事業」は、入居者制限がないなど一定の要件を満たした民間賃貸住宅の情報を提供するため、仲介業者と地方公共団体の協力を得て情報データベースネットワークを構築する。
 同様のネットワークは、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」の施行に伴い「高齢者円滑入居賃貸住宅の登録制度」として高齢者を対象にしたネットワークが(財)高齢者住宅財団に構築されているものの、06年度の事業では、同財団において入居者限定のない仕組み作りを目指す。
 具体的には「協力不動産店」として地方公共団体に登録された仲介業者の協力を得て賃貸物件を登録するデータベースを立ち上げ、入居希望者にそのデータの物件情報を提供する。同データは、協力不動産店が随時更新できるシステムとする。
 大家と仲介業者の協力を得るため、(社)全国宅地建物取引業協会連合会(藤田和夫会長)や(社)全日本不動産協会(川口貢理事長)、(社)不動産流通経営協会(三浦正敏理事長)、(財)日本賃貸住宅管理協会(亀山征夫会長)の4団体の協力により、同団体参加の個々の会員企業や、会員の顧客である家主を対象にセミナーや研修会を実施する。
 また、NPOなどを活用し、入居者と貸主の双方をサポートし、円滑な入居につなげる。協力を得られるNPOやボランティアなどは(財)ハウジング・アンド・コミュニティ(H&C)財団(豊蔵一会長)などにまとめを呼び掛ける。
 今秋からは、東京、大阪、福岡、宮城などの地方自治体や公共団体約10団体の参加を見込む。
■終身建物賃貸借制度
1年で3件相次ぎ登場
団塊世代の需要見込む
「特定施設」の対象拡大へ
【住宅新報:2006年03月07日号】

 終身建物賃貸借制度が広がり始めた。東京都で全国4例目となる認可がこのほど下りた。制度開始は01年。02年に広島県で1事例目が登場した。05年に入ってからは、石川県、三重県と続き、ここ1年で3件が相次いだ。05年12月に国土交通省は高齢者向けの住宅を増やすため、「高齢者専用賃貸住宅」を創設。一定の要件を満たした住宅を「特定施設」の対象とすることも検討されている。今後、団塊世代の需要を見込み、高齢者向け住宅事業を展開する事業者が増えることも予想される。

 「終身建物賃貸借制度」は、01年の「高齢者の居住の安定確保に関する法律」に基づいて創設された。建物の賃貸借契約は借家人が死亡するまで存続する。死亡時に終了し、相続のない契約形態。事業者は、住宅のバリアフリー化などの条件を満たし、都道府県知事の認可を受ける必要がある。建設費などの補助はない。借り手にとっては、高齢者向けに配慮された住宅に終身にわたり居住できるという安心感がある。
 同制度の認定を受けていても、通常の賃貸借契約での賃貸も可能となる。現時点で、終身での契約事例はないという。
 全国で初めて同制度の認定を受けたのは、広島県の不動産会社「誠和」。05年4月に完成した「きらら尾道」(54戸)は現在満室となっている。同物件は「高齢者向け優良賃貸住宅」の認定も受けている。
 05年5月には、石川県の「タカラ不動産」が認定を取得した。すでに竣工していた「フォーリーフ辰口」(38戸)のうち、面積要件を満たしていた2戸が対象となる。同社では、「この認可を受けるには事業所の審査もある。認可を受けたことは、会社の信用アップにも貢献していると思う」と話す。次いで、同年7月には三重県で全国3番目の事例が登場した。同県によると、今回の認可によって、制度が知られるようになり、事業者からの問い合わせが増えているという。
 今年2月には、東京都で、学習研究社の子会社である「学研ココファン」が同認定を受けた。物件名は「ココファンレイクヒルズ」。建物内にデイサービスなどの支援サービスがある。同社では、今回の事業に際し、“本当に高齢者にとって快適な住まいとは何か”を機軸に検討したという。総戸数7戸に対し、約30人が入居を希望。現在入居審査を行っている。
 「今後、団塊の世代が高齢者となり、高齢者向けの住宅の需要は高まる。この世代はインターネットを活用し、自分で情報を集めて選ぶ世代。終身建物賃貸借制度の認可を受けることは、高齢者向け住宅が増えてきた時に差別化につながるのではないか」(同社)と見る。
 行政側も、ケア付き住宅の増加に取り組んでいる。01年の「高齢者の居住安定確保法」で、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度や「高齢者向け優良賃貸住宅」「終身建物賃貸借制度」をつくり、05年12月には、新たな枠組みとして「高齢者専用賃貸住宅」を創設。これは、高齢者を賃借人とし、賃貸借契約を結ぶ住宅。高優賃に比べ、バリアフリー化などの要件が緩和されている。4月以降、これらの制度を活用し、一定の要件を満たした住まいを「特定施設」の対象に加える予定だ。現在、特定施設は有料老人ホームと軽費老人ホームのみ。
■日土地
定借戸建て17棟竣工
ペット対応で差別化
【住宅新報:2006年03月07日号】

 日本土地建物が神奈川県新百合ケ丘で建設していた賃貸戸建て住宅「ネオパス新百合ヶ丘(第4期)」17戸がこのほど竣工した。同社が東急リロケーションに定期借家で賃貸し、東急リロケーションが入居者に2年間の定期借家で転貸する。
 小田急線新百合ヶ丘駅から徒歩11分に立地する。過去3期に比べてやや距離のある立地をカバーし、差別化を図るため、「ペット共生住宅」(3戸)や防音を施した多目的ルームがある「プラスワンルーム住宅」(1戸)なども用意した。3月2日時点で、15戸が契約済み、残り2戸の入居者もほぼ決定しているという。
 間取りは3LDKから4LDKで、1棟当たりの延べ床面積は101.49から138.97平方メートル。家賃は、19万9,000から28万5,000円だ。
 全住戸とも屋内でのペット飼育が可能で、傷のつきにくい床材やペット用洗い場を設置した。うち3戸は「ペット共生住宅」として傷や汚れのつきにくい塩ビシートを採用したペット専用ルーム(7.2平方メートル)を設け、壁クロスも下半分のみの張り替えが可能なものにした。
 また、「プラスワンルーム住宅」では、ピアノ教室などにも利用できるよう防音を施した部屋を設け、玄関も別に設置。賃貸ならではのユニークな間取りを提案した。
 当初、入居者として30歳代後半から40歳代のファミリー世帯を想定していたが、実際は40歳代が中心となった。また、入居予定者の約4割がペットを飼っている(飼う予定)という。
 施工は、東急ホームと日本ホームズ。
■アドバイザー認定講座を拡充 近畿定借機構
【住宅新報:2006年02月14日号】

近畿定期借地借家権推進機構(塩見宙理事長)は2月3日、大阪市中央区安土町のヴィアーレ大阪で新年互礼会を開催した。
 塩見理事長は、「昨年は定期借地権の税制が改善され今年は事業用定期借地権の期間延長問題に取り組んでいる。定期借家は施行4年後に見直しの予定が実行されていない。定借アドバイザー資格認定講座(初級)は、全日本不動産協会大阪府本部と一体となって進める一方で地元金融機関等からも数多く参加していただいている。今年は、更に定借の専門家育成のために講座の拡充を図っていきたい」とあいさつした。
■NPO九州定借機構
「家賃保証保険制度」を開発
福岡県と連携
持ち家の賃貸化促進
【住宅新報:2006年01月31日号】

 NPO法人九州定期借地借家権推進機構(三好修理事長)はこのほど、保険と保証を組み合わせた「家賃保証保険制度」を開発した。
 福岡県(住宅課)と連携し、当面は同県の「あんしん住み替え情報バンク」を利用した賃貸住宅入居者を対象とする。
 オーナーは、借主が病気やケガで就業不能となり家賃が払えなくなった場合や、経済的事情で家賃を延滞する場合などに備えることができる。
 県が実施している住み替え情報バンクは、高齢者が持家を賃貸して介護施設などに住み替える際に安心して賃貸できるようにするための制度。今回開発された保証保険制度を導入することで、オーナーは家賃不払いなどに対する不安を解消することができる。
 同制度は、福岡県が04年度に「高齢者の安心住み替え」策を募集した際、優秀提案(提案者=菅原純・九州定借推進機構理事)に選ばれた家賃保証の仕組みをエース損害保険とアークシステムテクノロジーズ両社と連携し開発したもの。
 菅原氏は、「こうした保険や保証によって、中古住宅の流通促進を図るために福岡県が設置している住み替え情報バンクを側面から支援することができる。将来は全国の自治体にも提案していきたい」と言う。
 住宅市場を整備するために県が官民異業種の情報交流の場として設置している住宅市場活性化協議会の中で、中古住宅の流通活性化を図る手法の1つとして議論してきた成果ともいえる。
 福岡県の住宅課も、「この家賃保証保険制度により、中古住宅(持家)の賃貸化への不安要素が解消され、県内の住宅ストックの有効活用の促進が図られる」としている。
   ◇   ◇
【保険制度の問い合わせ先】=(有)すがわら不動産コンサルティン
     電話 092(582)8005
【住ミ替え情報バンク問い合わせ先】=住替えバンク事務局
     電話 092(725)0896 http://www.sumikae-bank.jp
■旭化成ホームズ/土地を30年一括借り上げ/地主は借入金なしで賃貸経営
(週刊住宅online掲載号:2006年01月31日号)

 旭化成ホームズと同社の100%子会社・旭化成不動産は2月1日から、前払い地代方式を活用した建物譲渡特約付定期借地権による賃貸住宅事業「土地活用30年一括借り上げシステム」を開始する。
 旭化成不動産が、土地所有者から30年後の建物譲渡特約を設定した定期借地契約によって土地を借り受け、賃貸住宅(ヘーベルメゾン)を建設して経営。その際に土地所有者は、30年分の地代を一括して前払いを受けることができるというもの。
 全額前払いを利用した場合、土地所有者は30年間の定期借地権に見合う対価(概ね土地価格の半額程度)を一括して受領することができ、全てのリスクを回避しながら土地を手離すことなく、使途の自由な資金を調達できる。
 30年経過時に土地所有者は、建物の法定償却後の償却残高で建物を買い取ることで、確実に土地の返還を受けられると同時に、引き続いて賃貸住宅経営が可能になる。
 旭化成不動産にとっては、30年以上にわたる安定した賃貸経営が可能となる良質な「ヘーベルメゾン」を自身で建築することができ、一方、施工を行う旭化成ホームズとしては、今後の賃貸市場を見据えた「ヘーベルメゾン」を建設することで、建築請負事業を展開するにあたって格好な事例のストックを形成できるというメリットが生じる。
事業の展開については、旭化成ホームズの賃貸住宅営業担当が、土地活用の一手法として提案。06年度中には約200戸の建設を目指す。
■全国初!家賃補償保険

 NPO法人九州定期借地借家権推進機構(理事長 三好修)は福岡県内の中古住宅の流通の促進を図るために福岡県が設置している「福岡県あんしん住替え情報バンク」を側面から支援するために、福岡県が平成16年度に実施した「高齢者の安心住み替え」の提案募集の中で優秀提案(提案者 同理事 菅原純)として選考された家賃補償の仕組みを、エース損害保険株式会社とアークシステムテクノロジーズ株式会社の両者と連携し、保険と保証を組み合わせた一つの制度として開発した。今回の制度は、「病気・ケガで就業不能状態となりその結果として家賃が支払えなくなった場合」「ご入居者の皆様が万が一家賃をご延滞された場合」などに備えることができる画期的な内容となっている。この制度は、現在のところ「福岡県あんしん住替え情報バンク」を利用した方のみが対象となっているが、需要を見極めながら市場へ普及を図る。この制度は、福岡県が住宅市場を整備するために、官民異業種の情報交流の場として設置している住宅市場活性化協議会の中で、中古住宅の流通の活性化を図る手法の一つとして議論され、今回の制度化に至っている。福岡県(住宅課)もこの家賃保証保険制度により、中古住宅(持家)の賃貸化への不安要素が解消され、県内の住宅ストックの有効活用の促進が図られることによって、高齢者が安心して住み替えることができる環境が整備される一つのツールとして期待している。
【保険制度の問い合わせ】 (有)すがわら不動産コンサルティング 
 TEL 092-582-8005
【住替え情報バンク問い合わせ】 住替えバンク事務局
 TEL 092-725-0896  HP http://sumikae-bank.jp
■三菱地所
定借で複合商業施設
港北NT中央に中間法人と50年契約
【住宅新報:2006年01月10日号】

 三菱地所はこのほど、横浜市の港北ニュータウンで一般定期借地権方式による複合商業施設を建設することを発表した。地権者38人が出資する中間法人「有限会社港北中央開発」と期間50年の定期借地権設定契約を締結する。中間法人は地権者から土地を借り、三菱地所に転貸する方式となる。
 施設のキーワードは「健康・やすらぎ・賑わい」で、核テナントとしては東急不動産がスポーツクラブや温浴施設を子会社を通じて出店する。
 敷地面積は約5000坪で、建物は地上6階建てとなる予定。テナントはほかに、アミューズメント施設、大型スポーツ用品店、スーパーマーケットなどが計画されている。
 06年4月に本体工事に着工し、07年夏の開業をめざす。
 建設地は横浜市都筑区中川中央2丁目。港北ニュータウンの中央地区に位置し、「センター南」駅と「センター北」駅から共に徒歩圏となる。
 三菱地所では年間約500万人の集客を見込んでいる
■国交省06年度予算案
耐震改修に133億円(前年比6倍強)
確認制度の信頼回復
国土交通省認定構造計算ソフト改ざん防止費計上
【住宅新報:2006年01月03日号】

 国土交通省の06年度予算案が決定した。国費総額は6兆2545億円で、対前年比5%の縮減となったものの、住宅などの耐震診断や耐震改修の促進費に昨年度の6倍強に当たる133億円を配分するなど、防災・減災対策への配慮が強く読み取れる予算案となった。
 防災・減災対策としては、緊急輸送道路沿いの建築物やマンションなどの住宅・建築物の耐震診断・耐震改修の支援策推進と、大規模盛土造成地の耐震補強の支援に、総額133億円(対前年比6.65倍)を当てる。また、地震時に延焼の恐れが高い密集市街地の解消に140億円(同1.37倍)を配分した。
 耐震強度が偽装された住宅については、補正予算の措置と一体で地域住宅交付金を活用し、除却や建て替えの支援を行う。建築確認制度への信頼を回復するため、構造計算プログラムの入出力フォーマットの共通化、改ざん防止システムの導入などに、2億5000万円を計上した。

石綿除去に30億円
 また、アスベストの除去のために30億円が新たに配分された。マンションなどが対象となる。
 悪質リフォーム、アスベストによる健康被害、構造計算書偽装などの問題への対応で、地域ごとの相談体制を整備するために2億円を計上している。

ミスマッチを解消
 住宅のセーフティーネット機能の充実としては、高齢者、障害者、外国人などに対して、入居可能な民間賃貸住宅の情報を提供するための登録制度(あんしん賃貸支援事業)を創設する。予算として1億5000万円を当てる。地方公共団体やNPO、仲介業者などと連携して行う。
 また、高齢者と子育て世帯の住み替え支援制度を創設する。高齢者の所有する住宅を長期的に借り上げ、広い住宅を必要とする子育て世帯へ賃貸する事業を支援することで、住宅のミスマッチを解消する。既存のバリアフリーリフォームのための債務保証の基金などを整理統合し、借り上げ事業者に対してリスク保証を行っていく。

中心市街地を再生
 更に、地域再生・都市再生の推進としては、中心市街地の再生に重点をおいた。中心市街地に病院や文化施設などを誘致し、空きビルの公共施設へのコンバージョンなどを総合的に支援する制度を創設し、90億円を新たに割り当てた。また、国による中心市街地活性化基本計画の認定を受けた地区に交付される、まちづくり交付金の限度額を拡大した。
■「定借はローンがカギ」
■江口弁護士 前払い地代に言及
■カメヤグローバル月例研修会
【住宅新報:2005年11月29日号】

 カメヤグローバルは11月25日、東京・茅場町の鉄鋼会館で第59回月例研修会を開いた。弁護士の江口正夫氏が東京都の「東村山市定借プロジェクト」と、「地代一括前払い方式」について講演した。
 その中で同氏は、同プロジェクトが採用している転貸方式で「住宅ローンがつくための方策として、転貸事業者が債務不履行などでサブリース契約から離脱する場合には、土地所有者(東京都)が事業者の地位を承継する方式で住宅金融公庫についてはクリアすることになった」と語った。
 また、今年1月7日に実現した定期借地権の前払い地代方式についても以下のように解説した。
 「前払い地代方式は転貸方式をとった場合、転借人の地代不払いなど、事業者のリスクを軽減する方法として活用できる。前払い地代が住宅ローンの対象になるかという問題が残るが、法律的には前払い地代返還請求権を地主の土地に登記することができるようになったので債権保全は可能だ」。
 同氏はまとめとして「定期借地権は法律や税務面で普及の要件が整っても、銀行のローンがネックとなる状態がいまでも続いている」として、金融機関の積極的取り組みが必要と指摘した。
■財源確保へ宅地貸与 広島市
【中国新聞地域ニュース:2005年11月22日】

 広島市は財源確保策の一環として、「定期借地権」制度を利用し、住宅地向け市有地の貸し付けを始める。年間の地代収入は百万円に満たないが、売却困難な土地の利活用や管理コストの節減効果を見込む。四区画を用意し、十二月一日から申し込みを受け付ける。
 いずれも安佐北区安佐町飯室の住宅団地にあり、一区画が二百二十八―三百三十二平方メートル、貸付期間は五十年。賃料は月額一万千四百―一万六千八百円とし、三年ごとに見直す。契約保証金は六十八万四千―百万八千円で、契約期間終了後に返還する。契約更新はしないため、借り主は更地にして市に戻すことになる。
 市は年二回、宅地向けの市有地をリストアップし、公募抽選で売却している。四区画は過去三回売りに出したが、申し込みがなかった。このため少額でも歳入増に結びつけたいと、試験的な導入を決めた。賃料収入は年六十七万円余りになる。
 定期借地は借りる側にとって、土地の固定資産税も不要になる利点がある。一方、契約満了後の返却の際に、建物の解体費用などがかかる。
 市によると、県や府中市も同様の制度を導入済み。広島市も事業用地については昨年から導入している。
 申し込みは十二月二十八日まで。複数の場合は抽選となる。(林仁志)
■第3回理事会開く全国定借連合会
【住宅新報:2005年11月1日号】

 全国定期借地借家権推進機構連合会(塩見宙会長)は10月27日、東京・中央区のセントラルビルで第3回理事会を開き、統一資格「定借(上級)アドバイザー」認定講座について議論した。事務局は九州機構、事務代行は近畿機構が行うことや、修了証・認定カードの有効期間は5年間とすることなどが報告された。
 現在、講座内容や受講料、教材、講義時間などは各機構でバラツキがあるという。そのため、今後、各機構の渉外担当者で統一に向けて検討していく。
【特集】住宅・土地政策拡充キャンペーン(6)/事業用定借地の期間延長を/遊休地の活用へ
(週刊住宅online掲載号:2005年10月24日号)

 国内景気は、株価の動向などを見る限り、浮上しつつあるようだ。しかし、不動産の業況は、浮上に転じたとは言いにくい。05年度の地価(路線化、基準地地価など)では、東京都の中心部において地価が上昇に転じているものの、全国規模では依然下落を続けている。この環境下、不動産業界の活性化を促すため、さらなる景気浮揚策が求められている。そのひとつが、土地の流動化と有効利用を促進する遊休地の活用だ。遊休地の活用手法には、定期借地制度の利用、定期借家制度などがある。これらの制度を利用しやすくすることで不動産業界を活性化することになる。
 全国平均地価が下落しているなかで、路線価では東京都が唯一13年ぶりに上昇に転じた。基準地価でも東京都区部で、15年ぶりに上昇に転じた。東京都の動向を見る限り、今後の動向に期待が寄せられている。
 地価の低下幅の縮小や都内の地価上昇に寄与しているのが、不動産証券化などファンドの活用だろう。住宅を対象にしたファンドも増加しつつあり、今後もファンド活用に伴う土地の需要増が見込まれている。一方で、マンションの供給量が高止まりし、また、戸建て住宅への引き合いが強まるなど、住宅供給量が増加していることで、都内では土地の取得が難しくなっている。
 土地の取得が難しいまま推移すると、都内において好転しつつある業況改善に水を掛けることになりかねない。そこで、都内に限らず、遊休地を活用しやすい施策が必要になっている。全国の未利用地に占める地域比率を見ると、02年の統計では東京圏で6・6%、3大都市圏で19・6%、地方圏で73・8%という状況が浮かび上がってくる(グラフ2)。東京圏は、99年と比べると1・8%縮小しているものの、依然開発の余地が残されていると言えるのではないだろうか。
 遊休地があるひとつの背景には、“土地神話から脱却できていない土地オーナーがいる”という声が聞こえてきた。単に土地を保有しているだけでは利益を生み出しにくい構造転換がなされたなかで、土地の利用促進が重要な取り組みになるだろう。
 遊休地利用の一環としては、所有と利用の分離を具現化する定期借地権の活用などが考えられる。

■所有者には継続収入/借地人は費用の軽減

 定期借地権は、1991(平成3)年10月に「借地借家法」が改正・交付され、92(同4)年施行されたことに伴い、活用できるようになった。従来の、借地借家法では“正当事由”がないと土地が返還されにくかった。しかし、定期借地権制度では、契約期間が終了すれば、土地が返還されるという確実性が認められた。この制度の活用に伴い、土地や建物に対する需要が変化し多様化している現在、土地の有効活用に資するものとして、同制度の利用に拍車をかけようという活動が強まっている。
 定期借地制度を利用するメリットを挙げると、土地所有者にとっては、継続的な地代収入が見込めるとともに契約期間終了後には土地が戻る。借地人は、土地を購入した場合に比べて、費用負担が軽減されるとともに、売買対象として供給が少ない、利便性の高い地域の土地を利用できる可能性が高い―となる。

■土地・家を有効利用

 定期借地権には「一般定期借地権」と「事業用借地権」「建物譲渡特約付借地権」の3種類がある。「一般定期借地権」は、借地期間が50年以上と定められているものの、居住用でもビルや病院など業務用でも利用できる。
 事業用定期借地とは、事業用建物所有者に限定して、同制度を活用できるという制限があり、契約期間は10〜20年に限定されている。
 建物譲渡特約付借地権は、契約期間が30年以上で、同期間終了時には、建物を所有する借地人が地主に対し同建物を譲渡するという契約内容だ。
 これらの定期借地権のなかで、来年度での撤廃要求は、事業用定期借地権の契約期間の上限規制を無くすべきだというもの。土地ストックの有効活用を図り流動化を促進するために必要な措置だとしている。
 この要求の背景には、同制度の活用対象が事業用ということもあり、既存の制度利用事業者などでは、20年という上限がすでに形骸化している、という事実がある。
 定期借地権推進協議会(新宿区)が国土交通省の補助事業としてまとめている「全国定期借地権付住宅の供給実績調査」によると、03年度までの累計での供給戸数は4万4583戸となり、一昨年4万戸を超えた後、着実な増加を示している。
 この結果に反映されている定期借地権の利用減少は、地価下落に伴い土地が取得しやすくなったことが挙げられている。

■前払賃料方式も利用可

 しかし、ここに来て不動産証券化の活況などの影響もあり、土地の取得が難しくなり、地価も東京を中心に下落に歯止めがかかりつつある。
 そこで、首都圏での定期借地権付建物の供給実績の低下にも歯止めが掛かりそうだ。さらに、定期借地制度の利用を促進する可能性を持つのが、今年導入された前払賃料方式だ。これは、前払賃料としての一時金の取扱を明確化したもの。借地人と土地所有者が(1)一定の方式に準拠した契約書によって賃料の前払いとして一時金の授受を行う(2)その契約書を契約期間にわたって保管(3)その取引の実態も当該契約に沿うもの―の条件を満たした上で賃料の前払いとして一時金のやり取りを行う仕組みだ。
 これにより、事業用借地権の活用では、企業会計との整合性がとれるなどのメリットがある。都市開発では、借地人は一体的な土地利用により、効果的な都市開発が実現できる。また、住宅では、土地所有者が一括で一時的に課税されないことで賃貸が容易になるなどの効用がある。
 この流れを生かし、土地の流動化を促すためにも、事業用定期借地権の契約期間の上限制限撤廃が必要だ。
 さらに、6年目を迎えた定期借家制度の見直しも、土地の流動化促進につながる。ファンドの活況は、対象となるファンドに優良な物件を組み入れていることが、投資家の安心感を高め、投資意欲を促進している。このような優良な物件の流動化を促進し、土地の活用につなげるためにも(1)小規模住宅(床面積200平方メートル未満)において、中途解除を排除する特約を有効とすること(2)手数料と手間の負担増を強いる公正証書契約を義務づけることなく、居住用普通借家から定期借家への切替を認めること(3)重要事項説明と重複する家主の事情説明義務を、仲介業者が重要事項説明を行っている場合には廃止すること(4)家主と借家人が合意すれば更新手続きだけで契約を延長できる更新型借家契約を、公正証書によらずとも締結できるようにすること―という定期借家契約の改正が必要だ。
【住宅月間 住まいの情報特集/新たなまちづくりを 定期借家】制度の改正課題/緊急に再改正が必要
(週刊住宅online掲載号:2005年10月03日号)

■現市場での普及率は共同4%、戸建て20%
 2000年に導入された定期借家制度は、立法改革のうえで意義は象徴的であった。1941年以来存在してきた、借家契約におけるいわゆる正当事由制度による極端な解約制限と、判例法により確立した継続賃料抑制ルールが隘路となり、回転率の遅い居住者との間の借家契約では入居期間が長くなることを踏まえ、そのような借家人の入居を忌避するとともに、借家による住宅や事務所の供給ルートそのものを狭めるという甚大な社会経済的な歪みをもたらしてきた。
 すなわち、借家人からの自発的な退去によらない限り、賃貸人の事情により退去を求めることは極端な立ち退き料の負担等を前提としなければ事実上不可能となったのに加え、入居期間が長引けば長引くほど、賃料が市場賃料と乖離してますます低下するという不利益を余儀なくされたため、防衛措置として、自発的退去が見込まれる単身者向けのワンルーム借家か、あるいは退去時のトラブルが少ないと見込まれる大企業向けの借り上げ社宅などを中心とした借家供給が肥大化し、一般のファミリー向けの住宅はほとんど市場から消滅するに至ったのである。
 定期借家はこのような前提を大きく変えた。床面積70〜120uの借家に占める定期借家のシェアは、共同建てで約4%、戸建てで約20%に至っており、定期借家は着実に普及しつつある。
 また、賃料水準も共同建てで普通借家よりも約7%、戸建てで約11%安く、収益低下というリスクの負担がない分賃貸人の供給コストが低下し、これが家賃に反映されている。
 しかし、定期借家権については、手続きが煩瑣であるため普及が遅れているという問題が強く指摘されており、今後緊急に次の再改正が必要である。

■借家人の中途解約権排除の特約を有効に
 第1に、現在小規模住宅(床面積200u未満)に係る借家人からの中途解約権の排除は、強行規定により禁じられているが、これにより抑制されている長期契約を普及させるため、中途解約排除の特約を有効とすることが必要である。家主にとっては中途解約権が排除されている借家契約では空室リスクを軽減できる一方、確実な家賃値引きが期待できるため、借家人にもメリットが多い。現在事業用借家では中途解約を認めない特約が有効とされており、実際期間6年を超える長期の事業用契約のシェアは約2割に上っている。しかも、これらの長期契約においては、短期契約と比べて平均的に見て約5%程度安い賃料設定となっている。不動産の証券化については、物件の95%程度以上の稼働率が投資家向け説明に当たって不可欠であるとされており、空室リスクを軽減することは証券化の前提となる。長期の住宅賃貸借契約が事実上禁止されているに等しい現行の法規制の下では稼働率が小さくなりがちであるのに加え、短期契約の繰り返しは将来収益予測を不安定にする。住宅においても、借家人からの中途解約権を排除できる契約形式は、賃貸人・借家人双方にとってメリットがあるのみならず、不動産証券化を通じた経済活性化にとっても不可欠なのである。事後的に事情が変わり、どうしても解約せざるを得ないこととなった借家人が発生した場合に解約権がないのは酷である、という議論が散見されるが、理由がない。
 借家人の権利を定期借家と比べてより強く保護している現行の普通借家においてすら、中途解約権を排除する特約は有効である。既に現行の法体系自身、借家人を強い保護の対象とすることを前提としつつも、中途解約権の有無については当事者の契約を尊重するという明快な判断を既に下しているのである。万が一の退去のリスクが想定されるにも拘らず、退去時の残存期間の全額賃料の支払い義務が存在するといった、一方的に賃貸人に有利な契約に合意する借家人は実際上想定できない。そのようなリスクを見込む借家人は、退去時には家主の同意の下に転貸又は賃借権の譲渡を行うことができるという特約を締結するか、または空室が発生した際の賃料損失や新たな借家人を賃貸人が探索するコストについての損害賠償を取り決め、それらを償ったうえで賃貸借関係から離脱できるという特約を締結しておけば足りる。

■普通借家からの切替え/更新型定期借家契約も
 第2に、現在居住用普通借家から定期借家への切替えは禁止されているが、当事者双方にとって利益のある切り替えを法律が禁止する理由はない。手数料・手間の負担増を強いる公正証書による契約などを義務付けることなく、その切替えを解禁する必要がある。
 第3に、現在は定期借家契約は書面による契約締結に加えて、書面による定期借家である旨の事前説明が求められているが、宅地建物取引業者による重要事項説明が行われる場合の事前説明は、実際上屋上屋を重ねるものであって意味がなく、家主の事前説明義務は、仲介業者が重要事項説明を行っている場合には廃止する必要がある。
 第4に、現在の定期借家権では、期限の到来後引き続き借家関係を維持するためには、再契約という形で、新規とまったく同等の手続きを踏むことが必要となっているが、契約事務負担の軽減を図るため、期間満了によって契約の終了が確実である一方、家主と借家人が合意すれば更新手続きだけで契約を延長できるという、更新型定期借家契約を、居住用、事業用を問わず、かつ公正証書などによらずとも書面のみで締結できるようにする必要がある。
 これまでの定期借家では再契約型定期借家のみが許されていた。すべての借家が普通借家であることを義務付けられていた状況下で定期借家という風穴を開けるための導入期の措置としては、このタイプに一定の先導的な意味があった。しかし、本来借家人にとっても、賃貸人にとっても、同じ法的効果が得られる契約であれば、必要となる手続きやコストは小さければ小さいほど望ましい。
 更新型定期借家契約については、主として事業用賃貸借に関するニーズに基づき検討がなされてきたが、一定期間内に確実に終了する契約形式でさえあれば、再契約という複雑な手続きによることなく更新によってその効果を実現したいというニーズは、事業用のみならず、居住用においてもきわめて強く、手続き簡素化の観点から用途を問わず更新型定期借家契約の類型を創設することには大きな意義がある。この契約類型が創設されることによって、これまでの再契約型定期借家契約は、大幅に更新型定期借家契約に転換していくものと見込まれる。

■円滑な土地利用の更新へ
 第5に、再開発の障害となっている既存の普通借家契約の解消を容易にするため、正当事由制度に関する客観的基準の導入を実現するとともに、一定期間分の賃料を賃貸人が借家人に支払うことによって当然に正当事由の具備と見なすこととする、予測可能性の高い借家関係の解消措置の創設を図るべきである。円滑な土地利用更新のためには、本来既存の複雑な権利関係の整除が容易であり、土地の有効利用の目的に資するような仕組みとなっていなければならない。事実上既得権化しているとはいえ、普通借家権に対する強度の解約制限と家賃統制は、およそ土地利用の更新を阻み、大きな社会経済的な損失をもたらしており、法による抜本的な介入が急務である。

/政策大学院大学教授・福井 秀夫
普通借家のオフィス賃貸、中途解約を排除 ビル協
【住宅新報:2005年09月27日号】

 日本ビルヂング協会連合会は、今年3月に会員向けに作成した「オフィスビル標準賃貸借契約書」を、一般にも頒布することを決めた。非会員からも購入希望が強く、また、賃貸借にかかわるトラブル回避や契約事務の効率化を通してビル市場の透明化が期待できると判断した。1部4000円(送料込み)。 問い合わせは同協会・電話03(3212)7845。
 ビル協の標準契約書で最も特徴的なのは、テナント側の事前通知による中途解約(期間内解約)を認める特約を設けていないこと。普通借家(正当事由借家)でも契約期間を定めた契約であれば期間中の解約は認められないが、右肩上がりの賃料を前提としていた貸し手市場の慣習が残っていた従来は、テナントが退出してもより高い賃料で後続テナントがすぐに見つかるため、あえて特約によって中途解約を認める契約を結ぶケースが一般的だった。
 しかし、一度テナントが退出すると賃料を下げない限り後続テナントが見つかりにくくなった借り手市場の現在では、テナントの中途解約を認めない方がビルオーナーの収益は安定するようになっている。中途解約は、特約しないと民法の規定によって認められないものの、テナント企業の間で中途解約権は当然にあると誤解されていることも想定されるため、標準契約書ではあえて中途解約禁止条項を設けることにした。
福祉と終の棲家をテーマにシンポジウム 首都圏定借機構
【住宅新報:2005年09月20日号】

 首都圏定期借地借家権推進機構(森下俊夫理事長)は10月5日、東京・西新宿の新宿工学院大学で、シンポジウム「新世紀の福祉とついのすみかを考える」を開く。
 高齢化が進む21世紀に終の棲家はどうなるのか、介護福祉での対応はどうなるのか、などを考える。
 テーマと講師は次の通り。
 (1)福祉とNPOの世界(田中尚輝NPO市民福祉団体全国協議会専務理事)、(2)介護サービスの実態(山中一範メディカル・ケア・サービス社長)、(3)グループハウス体験者の話(古居みつこ夢工房代表)、(4)実際の介護施設のスライド(上村岩男三英堂商事社長)。
 時間は午後1時半〜5時。参加費は一般が4000円。正会員、介護関係者などは割引。問い合わせは同推進機構・電話03(5155)7821。
仙台中心のビル起工、定借地と証券化を活用 日本橋興業、日土地など
【住宅新報:2005年09月13日号】

 日本橋興業と日本土地建物、みずほ銀行の3社はこのほど、仙台市街の青葉通りと、市内随一の商業エリアであるマーブルロード(アーケード街)とに挟まれた一番町で、オフィスと商業棟で構成する「仙台共同ビル(仮称)」を起工した。事業化に際しては、TMK(特定目的会社)に土地を定期借地権で賃貸し、TMKが投資家から調達した資金で建物を建設する開発型証券化のスキームを活用。建設工事にかかる資金負担を軽減した。日本橋興業と日土地にとっては建て替えによるポートフォリオ強化の一環で、現時点では長期保有していく方針。
 3社の土地を一体開発することによって仙台市初の都市再生特別地区の適用を受け、600%だった容積率を1000%に引き上げた。日本橋興業が保有していた仙台富士ビルディング跡地に24階建て延べ2万2500平米のオフィス棟を先行して建設し、2007年の完成後に隣接する日土地仙台ビルを解体して5階建て延べ2800平米の商業棟を建設する。
 建物は免震構造を採用。環境への配慮からCASBEE(建築物総合環境評価システム)を取得するほか、マーブルロードと一体化した商業空間を生み出し、エリアを訪れる買い物客がくつろげるアトリウムや屋上庭園なども設ける。
 総事業費は100億円弱。借地上に建物を建てるTMKはノンリコースローン(一部特定社債含む)で7割を調達し、残り3割を日本橋興業と日土地、及び第三者からの優先出資で賄う。全体完成は2009年の予定で、日本橋興業と日土地とがマスターリースして運用する。TMKの期間は完成から5年間。
 事業比率は、日本橋興業が50%超で、日土地とみずほ銀行の比率は未定。
定借マンション、購入メリット持続し今後は普及も 長谷工総研がレポート
【住宅新報:2005年08月30日号】

長谷工総合研究所はこのほど、所有権マンションの価格低下や専有面積の拡大によって購入メリットが薄れていた定期借地権付きマンションが、一時金に関する税務上の取り扱いの明確化や、検討されている制度改善の内容次第では、今後、供給増加に転じることも期待できる、とするレポートをまとめた。
不動産経済研究所の調査によると、1993年から2004年上期までに全国で供給された定借マンションは1万3197戸。所有権マンション供給に対する割合は、最も多い2001年の1972戸でも1.2%にとどまり、普及は進んでいないのが実状だ。
ただ、首都圏で供給された定借マンションの分譲単価を、地代負担分をローン支払いに換算したうえ算出すると、近隣の所有権マンションより2〜3割低い水準に抑制されていることが分かるという。
平均面積も所有権より10平米以上広い物件が多く、なかには30平米以上広い物件も見受けられるため、定借マンションは現在でも、所有権マンションより広い居住空間を、地代を含めても所有権より3〜10%安い価格で購入できる環境が続いているとした。
更に、ここ数年は都心の超1等地で定借マンションが供給されるなど、ユーザーの認知度が徐々に上昇。加えて今年1月には地代の前払いとして地主が受け取る権利金については一括課税されず、契約期間中に平準化される税務上の扱いが明確化されて、地主の税負担の軽減に道が開かれることになった。国交省でも、土地政策の再構築の中で定借制度の改善を個別政策の1つに挙げ、制度の見直しに動いている。
藤和不/寺院との一体開発/藤和駒込染井ホームズ/ソメイヨシノ発祥の地に
(週刊住宅online掲載号:2005年08月22日号)

 ソメイヨシノ発祥の地で和のテイストを表現―藤和不動産は8月下旬、「藤和駒込染井ホームズ」を発売する。江戸時代に「染井村」と呼ばれていた現地周辺は、桜の代表的な品種「ソメイヨシノ」の発祥の地で知られ、当時は大名屋敷が建ち並ぶ屋敷町でもあった。同物件は、土地の所有者である泰宗寺(同地で建立から100年近くになる)との一体開発のため、静かで落ち着いた住環境が実現する。(中川基晴記者)

●グレード感ある和テイスト表現
 同物件は、JR山手線「駒込」駅と「巣鴨」駅のほか、東京メトロ南北線「駒込」駅、都営三田線「巣鴨」駅と4駅3路線が利用可能な場所に所在。敷地面積は約1609平方メートル。地上6階・地下1階建てで、総戸数は31戸。間取りは2〜4LDKで、専有面積は約66〜100平方メートル。価格は約4200万〜7900万円。引渡しから約60年という長期間の借地権付き開発で、契約期間満了後は更新料を支払うことで更に30年間契約の更新を行えるという仕組み。
 敷地は南東と南西の2方が道路に面した角地のため、全戸が採光性に優れた南東・南西向きの配棟となっている。
 モデルルームは、3LDK・70平方メートルタイプを用意。入ってまず驚かされたのが、玄関すぐのところの洋室を設計変更したギャラリーだ。全体が玄関から続く御影石張りで、和紙の壁が特徴的。その落ち着いた雰囲気は、さながらホテルのロビーの趣きだ。
 仕切りを除いたことで、リビング・ダイニングと一体となり、ゆとりある空間を生む和室は、一段高めに設けて存在感も十分。柿渋染めの和紙の壁が、高級感を醸し出す。
 また、大理石のカウンターを側面までもっていった重厚感のあるキッチンも目を引いた。
 このほか、浴室のワイドミラー、標準装備の浴室テレビ、自然の木目が美しいフローリング、折り上げ天井のリビング・ダイニング、約2・2メートルのハイサッシなどが人気を集めそうだ。
 恵まれた環境や住戸の仕様など、グレード感から見ると、かなり割安感のあるマンションと言えそうだ。
戦後60年―新たな住文化の創造に向けて/賃貸不足は解消/「借家法」が改正に
(週刊住宅online掲載号:2005年08月08日号)

 庶民の住まいは、賃貸住宅―。階級制度が明確だった江戸時代から、庶民は賃貸住宅で生活していた。太平洋戦争の敗戦後も住宅不足は加速された。大転換は、バブル崩壊後。不足していた住宅が供給過剰に転じ、賃貸経営はPMの時代を迎えている。
 賃貸住宅が庶民の基本だった。それが、太平洋戦争の敗戦まで続いた。このため、1921(大正10)年に借主保護として「借家法」などが制定され借家権が生じた。しかし貸主の解約により6カ月後に契約が終了し、借主は直ちに物件を明け渡さねばならなかった。このため、1941(昭和16)年、“正当事由”がなければ賃貸借契約は終了できないという改正がなされ、その流れが現在まで継続している。ただ、1992(平成4)年8月1日、「借地法」「借家法」「建物の保護に関する法律」を一本化した「借地借家法」とし、施行した。「借地借家法」により、「定期借地・借家」という期限を設けた借地・借家契約が可能になった。
 賃貸住宅は1955(昭和30)年前後からの高度経済成長の波に乗り、大都市部への人口集中が加速した。賃貸住宅は、1960年38万戸、1970年114万戸、1980年246万戸、1990年421万と急増した(日管協調べ)。

■大転換、借手市場へ

 景気の拡大、大都市部への人口流入に伴い、大都市部での貸し手市場は続いていた。その傾向が大きく変化したのは、バブルの崩壊に伴う景気低迷だ。とくに顕著だったのが貸手市場から、借手市場へ転換した1993年頃だと言えるだろう。その時、入居率は軒並み90%台前半に低下した。
 この流れは、今後も継続する。入居者の確保が課題になりプロパティ・マネジメント力が不可欠になっている。

■(財)日本賃貸住宅管理協会総合研究所・田島弘直所長の市場予測

 総人口は、2020年までに約26万人減少すると予測。その後10年で65万人、さらに10年後には80万人減少するだろう。高齢者人口は2020年で50万人増加する。
 賃貸といえども分譲住宅並みの質が求められるようになる。
(掲載号:2005年08月08日号)
葛飾・柴又で新・定借戸建て住宅を販売 ミサワホーム
【住宅新報07月05日号】

 ミサワホームは新・定期借地権(地代前払い方式)による戸建て住宅の販売を始めた。第1弾となったのは東京都葛飾区柴又6丁目で、京成金町線柴又駅から徒歩約5分のところ。
 4区画で、敷地面積は104.55〜118.84平米。一般定期借地権で期間は60年。年間地代を土地価格の1.5%に設定し、そのうちの0.3%分を一括前払いする。残りの1.2%分は毎月払いとする。
 例えばA区画(約36坪)の場合、一括前払い地代は582万円、月払いは3万3800円となる。月払い地代の期間総支払い額は2465万円で、一括払いと合算すると3048万円。これは土地価格に対し、94.2%となる。
改正案、今国会成立か 定期借家推進協総会
【住宅新報06月28日号】


 住宅・不動産22団体で構成する定期借家推進協議会は6月22日、東京・千代田区の霞ヶ関ビルで通常総会を開いた。普通借家から定期借家への切り替えを認めることなど、5項目を定期借家制度等改正の要望として決議した。同制度改正については、自民党でも検討されている。推進協議会の要望は、自民党としての改正案に盛り込まれ、今国会で成立する見込みだ。
 協議会が決議した要望は、次の通り。(1)事業用定期借地権の存続期間上限20年を撤廃、(2)小規模住宅(床面積200平米未満)の中途解約を排除する特約有効、(3)居住用普通借家から定期借家への切り替え解禁、(4)家主の事前説明義務は仲介業者が重要事項説明を行っている場合は廃止、(5)更新型借家制度を創設。
 また、05年度の事業計画として前年度に引き続き「定借改正特別委員会」を設置することを決めた。
「定借アドバイザー」全国の統一資格へ 全国定借連合会
【住宅新報06月28日号】


 全国定期借地借家権推進機構連合会(塩見宙会長=近畿定期借地借家権推進機構理事長)は6月16日、大阪で第2回理事会を開いた。
 審議の中で、各地区の推進機構が独自に展開している定期借地借家の専門家資格「定借アドバイザー」「定借コンサルタント」「定借プランナー」について、同連合会としての統一資格とすることを決定した。名称は「定借(上級)アドバイザー」。前述の資格保有者については次回の更新で対応する。
 「定借アドバイザー」は、初級・上級の2段階とし、上級のみ全国連合会の認定資格とする。初級は各機構の認定。8月第2週に長野県定借機構が開催するセミナーから適用する。
 塩見会長は、「賃貸管理の資格同様、『定借アドバイザー』を立派な全国の統一資格にしたい」と語った。
 同連合会は、全国に12ある定期借地借家権推進機構のうち、「首都圏」「中部」「中国」を除く9団体で構成している。
「定借(上級)アドバイザー」に資格を統一/全国定借連合会」
(週刊住宅online掲載号:2005年06月27日号)


全国定期借地借家権推進機構連合会(=全国定借連合会、塩見宙会長)は16日、第2回理事会を大阪・ヴィアーレ大阪で開き、定期借地借家権に関する任意資格を統一することなどを決めた。
塩見宙会長は「全国の組織の一本化ほ目指すとともに、定借アドバイザー資格を全国統一資格にしよう」と挨拶。
 同理事会では、「定借アドバイザー・定借コンサルタント・定借プランナーの各資格について、同連合会の統一資格にすると決議。同資格の名称は「定借(上級)アドバイザー」にすると決定した。また、初級・上級資格のうち初級資格は、各機構での資格とし、上級資格のみ同連合会の認定資格にすることなどを議決した。
定借プランナー資格認定講座を開催 首都圏定借機構
【住宅新報06月21日号】


 NPO首都圏定期借地借家権推進機構は7月23日、今年度4回目となる定期借地借家権プランナー資格認定講座を開催する。
 テーマと講師は次の通り。(1)「法定再開発事業の進め方」佐藤勝・不動産鑑定士、(2)「学生賃貸マンション事例」原利典・毎日コムネット代表取締役専務、(3)「新・定借の最新情報」勝木雅治・不動産鑑定士。
 時間は、午前10時〜午後3時35分まで。場所は工学院大学(東京・西新宿)。受講料は8000円(会員は7000円)。問い合わせ先は同機構、電話03(5155)7821。
土地白書/証券化、市場拡大に寄与/景観保全の重要性を強調
(週刊住宅online掲載号:2005年06月13日号)

 国土交通省は「平成16年度土地に関する動向」(土地白書)と「平成17年度土地に関する基本的施策」をまとめた。
 土地白書では、日本の土地市場における構造変化として、(1)長期にわたる「土地神話」の崩壊(2)所有と利用の分離(3)不動産証券化市場の拡大(4)収益性・利便性重視の市場への変化―を指摘。特に不動産証券化については、Jリートによるオフィスビルなどの物件取得が相次ぎ、既存ストックの改善や取引の活性化、情報開示による透明性確保など、市場に影響を与えていると分析した。
 そのうえで、今後の地域づくりにおいては、開発と周辺環境の調和など、景観保全の観点から適正な土地利用を図ることが重要だと指摘。具体的な課題として、地籍調査の推進、定期借地権制度・定期借家制度の活用、土地情報の整備、不動産証券化市場の安定拡大、不動産鑑定評価の充実の5点を挙げた。
東京営業部を創設/証券化ローン取扱拡大狙う/協同住宅ローン
(週刊住宅online掲載号:2005年05月09日号)

 協同住宅ローン株式会社(目黒区、森戸慎也社長)は、5月6日付で千代田区内神田にある営業第一部を港区西新橋の興和西新橋ビル12階に移転するとともに、名称を「東京営業部」変更した。組織を東京営業部としたことで、住宅金融公庫の証券化支援業務を活用したローン「フラット35」を積極的に取り扱う。
 同社は、住宅金融公庫の証券化支援業務を活用したフラット35(公庫買取型)について、提携不動産会社からの申込を中心に、2004年度約1200件300億円近い申込実績を挙げ、今年度も積極的な取り扱いを計画している。定期借地権ローン等同社が従来から得意としてきた特徴あるローン商品の伸長とともに、今回の事務所移転を契機に大きくステップアップを目指す。
 同社の営業拠点は、東京、大阪、福岡。「東京営業部」は引き続き関東圏を営業エリアとする。
 新事務所は、同ビル12階のワンフロア約760平方メートルに、ゆったりとしたエントランスと眺望のよい応接室などの接客スペースを確保し、顧客が落ち着いた雰囲気のなかで気持ちよくローン相談業務を行えるように工夫されたデザインとなっている。
 新事務所の住所は〒105―0003東京都港区西新橋2―1―1 興和西新橋ビル12階。
電話03(0592)0150。FAX03(3592)0153・0154
【明日のマンション開発を考える 建築規制】
(週刊住宅online掲載号:2005年05月09日号)

■住宅地にも適用/「高さ規制」全国に波及へ/導入は時間の問題

 現在のマンション開発とは切っても切れない問題となっているのが行政による開発規制。急激な人口増加抑制策などもあるが、なかでも、景観問題による高さ規制は喫緊の大きな問題だ。これらのマンション規制に関する今後の懸案や制度的な問題についてまとめた。

■建替え時に大きな問題?/定期借地権分譲がカギに

 98年から3年連続で2000戸以上のマンションが建設され、児童数の急激な増加で教室が足りなくなる小学校が続発したのが、東京の江東区。「もうマンションを建てないで」条例制定に進み、2003年秋から4年間の時限付きでマンションの建設を規制。同区内に新設するマンション業者に対し「マンション事業協力金」として1戸当たり125万円の負担を盛り込んだ改正指導要綱を施行し、特に児童の増加が激しい地域を「受け入れ困難地区」に指定し、マンションの建設を事実上凍結している。
 江東区では、建設される戸数の多さが問題になったわけだが、規制が生じる理由はそれだけではない。建物の高さが問題になり、斜面に建設されるマンションで「地下室」扱いできる部分に関する規制もある。実は江東区の問題より、そちらのほうが、影響を受ける範囲が広く、深刻だと考えられる。
 問題となるのは、首都圏各地で広まりつつある「景観保護条例」。その中に、一戸建てが多く集まる住宅エリアに背の高いマンションを建設できないようにする規制がある。高さ20メートルを超える建物を建設できないようにするものだ。
 国立市で、この規制が施行される前に着工していたマンションに対し、裁判が起きていることはいまさら説明するまでもないだろう。
 景観保護条例により、建設できる建物の高さを20メートルまでとするのは国立市に限らない。平成に入ってから全国各地で検討され、その広がりようはまるでブームのよう。首都圏では世田谷区や杉並区、大田区といった歴史の古い住宅地エリアで施行は時間の問題だ。
 いずれも、建設できる建物の高さを20メートルまでに規制するもので、そうなるとマンションは6階か、7階建てが限界になってしまう。8階建て以上のマンションは、すでに建設済み、もしくは建設中のものしかなくなる可能性があるわけだ。
 これは、世田谷や杉並、大田区といった高級住宅地で超高層マンションの希少性を高める規制でもある。今後、超高層マンションが建設できなければ、眺望のよさを独り占めできる。そのことをセールスポイントにして、購入者の気持ちをつかむことができるだろう。
 しかし、これは諸刃の剣でもある。というのも、新たに高さ制限が加わることにより、8階建て以上の高層マンションは一代限りとなるからだ。つまり、建て替えで、もう一度同じ高さの建物を建設することができない。総合設計制度等を利用した超高層の場合、建て替え時に公開空地をご破算にしてもらわないと、延べ床面積がとてつもなく小さなものになってしまう。が、公開空地が歩道などに活用されている場合、それが可能かという問題がある。
 公開空地が戻ってきても、建て替えにより、延べ床面積の縮小は避けられない。その結果、建て替えが大問題となる事態が想像される。もっとも、現在の超高層マンションは70年以上の耐用年数が想定されているから、新築購入者が建て替え問題で煩わされる心配はないだろう。
 それでも、子供や孫の事を考え、将来に禍根を残す物件は買いたくないと考える購入者も出てくるはずだ。となると、現時点から8階建て以上の高層棟は建設しないほうがよいという発想もあるのだが、それは世田谷、杉並といった準都心部の新築マンションが値上がりすることにつながる。都心部での地価上昇が顕著な現在、マンション分譲の中心は準都心と近郊外にシフトしつつあり、準都心部での価格上昇はその流れに水を差すことになってしまう。
 その解決法として、一つ考えられることがある。それは、景観保護条例の施行が時間の問題となっている地域でこれから超高層マンションを分譲する場合、定期借地権方式を採用するほうがよいのではないか、ということ。それくらい景観保護条例の及ぼす影響は大きいわけだ。
(住宅ジャーナリスト・櫻井幸雄)

■ワンルームマンション/23区で相次ぎ具体化/行政側の規制強化止まらず/アイデア絞り需要の掘り起こし

 ワンルームマンション市場は、2001年まで横ばいで推移していた専有面積が、03年に22・62平方メートルと過去最大を記録、04年もほぼ同様の水準を保ってきた。今後も25平方メートルサイズのものが主力商品となる見通しだ。最近では不動産ファンドビジネスが活況を呈していることで、ファンドに組み入れる一棟単位の物件を含めると、年間供給ベースは、約1万戸以上の市場規模にまで膨らんでいる。1万戸供給のうち、5000戸はファンドに売却されていると見られる。ワンルームの供給先は、首都圏において復調しているのが目立つ。
 ただ、ワンルームマンション投資は、投資原則の一つである流動性の部分で有価証券と比較すると見劣りするのが実情だ。しかし、年金不安を抱える現代、代替年金として長期保有という視点で考えれば有効だろう。そのためのディスクロージャーを投資家にしなければならないのが事業者の立場である。
 一方、行政サイドでは、短期間の賃借人と地元住民とのコミュニケーション不足から発生するトラブルに対処するため、様々な規制に乗り出し始めた。
 東京都の事例を見ると、豊島区が05年6月1日にワンルームマンションに法定外目的の新税を導入済み。区内の全住戸数のうち、約4割が30平方メートル以下のワンルームマンションという現状を是正するのが目的だ。専有面積29平方メートル以下の住宅が15戸以上あり、総戸数の3分の1以上のワンルーム1戸につき50万円が課税される。区では1年間で約3億3000万円の税収を見込む。その税収入はファミリー向け住宅増加の財源に充てていく。「最近の世帯構成を見ると、全世帯のうち、単身世帯が約56%という偏った状況になっている。ファミリー世帯向けの住宅が少ないという住宅事情がますます顕著。一定戸数以上の狭小な住宅を有する集合住宅を建築する建築主に課税することで、1戸あたりの面積が広いファミリー世帯向けの住宅が供給できるよう誘導している」(豊島区)という。
 また、港区でも05年4月1日から「港区単身者向け共同住宅の建築及び管理に関する条例」を施行した。ワンルーム戸数30戸以上の場合は、日中に8時間以上、30戸未満の場合は、日中4時間以上、管理人を配置することを義務化した。専用面積については、商業地域内にある場合、20平方メートル以上(総戸数の過半数が単身向け25平方メートル)となっている。
 昨年、規制を検討していた江戸川区は、今年から供給される戸数によって専有面積に規制をかけはじめた。
 供給者サイドは、これら行政側の動向を踏まえながら専有面積を拡大するだけでなく、ディンクス層向けの商品開発や、セキュリティ面を向上させて女性単身者の需要の掘り起こしを図るほか、近隣住民とのトラブル解消として管理人を常駐させている。
 ただ、事業者の間では、「たとえファミリー向け賃貸住宅が増加しても、エンドユーザーは分譲傾向が強いので、空室率が高まるだけ」という声が多く聞かれる。
首都圏機構新理事長に森下俊夫氏が就任
【住宅新報05月24日号】

 首都圏定期借地借家権推進機構は5月14日、理事長改選を行い、新理事長に森下俊夫氏が就任した。前理事長の坂本宣宏氏は副会長に就任した。稲本洋之助会長は再任。新理事長になった森下氏は日本不動産鑑定協会理事で、元関東甲信会会長。税理士で、税務、鑑定、土地政策に精通している。
新・定借でシンポ 首都圏定借推進機構
【住宅新報05月17日号】

 首都圏定期借地借家推進機構(稲本洋之助会長)は7月5日、新・定期借地権制度の活用動向についてシンポジウムを開く。
 テーマと講師は次の通り。(1)「新しい定期借地権の有効活用」本郷尚・税理士、(2)「定期借家権の新たな動向」吉田修平・吉田修平法律事務所代表、(3)「定期借地借家新動向」勝木雅治・日本不動産鑑定協会関東甲信会会長。
 時間は午後1時30分〜5時。場所は、工学院大学(東京都・新宿)。会費は、8000円(会員、定借プランナー認定者は5000円)。定員は100人(先着順)。問い合わせは同機構、電話03(5155)7821まで。
定借プランナー講座、4月23日開講 首都圏推進機構
【住宅新報04月07日号】

 首都圏定期借地借家権推進機構は4月23日、東京・西新宿の工学院大学で05年度第1回の「定期借地借家権プランナー資格認定講座」を開く。毎月1回程度実施していく予定。
 同講座を2回以上受講し同機構が認定すると、同プランナー資格認定者として認定される。受講料は8000円(会員は7000円)。時間は午前10時から午後3時35分まで。
 問い合わせ先は電話03(5155)7821。
すがわら不動産『定借ナビ』/家賃滞納を保険で補填/リストラ・傷病などにも適用
(週刊住宅online掲載号:2005年04月04日号)

(有)すがわら不動産コンサルティング(福岡・春日市、菅原純社長)が考案したビジネスモデル『定借ナビ』における「地代補償保険」は、定期借地権の地代の延滞に対する策に「損害保険」を利用して地代不払いを補償する商品(既募集中)。加えて菅原社長は外資系損害保険会社と共に、これら保険商品に加え新たに「家賃補償プラン」の提供も開始する。
 これは賃貸入居者が、万が一にリストラや傷病が原因で所得を失い家賃を滞納した場合に補填が行えるもので、最長5年間補償する。精神障害についても2年間補償。精神障害は、うつ病、妄想症、精神分裂症、神経症などを適用範囲として考えている。また、女性に対する「妊娠に伴う身体障害」も担保する。1日24時間、国内・国外を問わずに対応する。補償額は最高で月に10万円を予定。
 菅原社長は、「家賃補償プランについては入居者と物件オーナーの双方に安心を提供するサービス。各自治体からも問い合わせがある」と話し、今後の展開としては、自治体との事業提携を模索している。
 同プランについての問い合わせは、092(582)8005まで。
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